電話番号お問い合わせフォームご相談の流れ電話番号お問い合わせフォームご相談の流れ

職員の離職と賠償リスクを予防する! 医療機関・クリニックのためのペイシェントハラスメント対策マニュアル

患者さんから度重なる暴言を受けたことにより、クリニックのスタッフが辞めてしまった、理不尽な要求に院長である自分自身が苦しめられると言った悩みをお持ちではないでしょうか。。

医療機関やクリニックの現場の中には、「医療従事者なのだから、患者のクレームには耐えるべき」と考え、現場の職員にのみ対応を任せるといった風潮が残っていることも多いです。しかし、このような考え方は非常に危険であり、使用者が適切な対応を取らなければ、職員が心身の健康を害して離職に追い込まれるだけでなく、クリニック自身が職員から損害賠償を請求されるという事態も生じかねません。

そこで、本記事では、上記のようなペイシェントハラスメント(以下「ペイハラ」といいます。)による被害に対してクリニックが負う法的責任と、職員を守るためにクリニックが行うべき対応策についてご説明します。

 

1.ペイシェントハラスメント(ペイハラ)とは

ペイシェントハラスメント(ペイハラ)とは、クリニックなどの医療機関や介護施設においてペイシェント(患者)から不当な要求、暴言、暴行等が行われることにより、労働者の就業環境が害されることを言います。

ペイハラに該当するかどうかは、①患者の要求内容の妥当性及び②要求を実現するための手段・態様の相当性から判断されます。患者からの要求が妥当性を欠くか、もしくは要求を実現するための手段・態様が社会通念に照らして相当といえる範囲を超えている場合にはペイハラに該当することになります。

 

2.ペイハラ放置により医療機関・クリニックが負うリスク

一般に使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする安全配慮義務を負うものとされています(労働契約法5条)。

さらに、使用者は、上記安全配慮義務の内容として、労働者の生命及び身体等の危険が生じないよう配慮する義務のみならず、労働者に対して良好な職場環境を維持する職場環境配慮義務も負っていると解されています(日本土建事件・津地裁平成21年2月19日参照)。そして、使用者は、社内の人間によるものだけでなく、外部の人間(患者やその家族)からのハラスメントであっても同様に上記職場環境配慮義務を負います。そのため、クリニックは、職員が患者等からの暴力や悪質なクレームに晒される危険から保護し、良好な職場環境を維持する義務を負っています。

もし、ペイハラが繰り返されていることを認識しうる状況にあったにもかかわらず、クリニック側が十分な予防措置や対応をとらなかった結果、職員が精神疾患等を発症してしまった場合、クリニックは職場環境配慮義務違反(債務不履行)や不法行為として、被害職員に対し損害賠償責任(慰謝料や休業損害等の支払い)を負うことになります。安全配慮義務違反によって重大な結果が生じた場合には、事案によっては数千万という賠償金を負う可能性があるばかりか、内部での評判が悪化することで職員の帰属意識が薄れ、優秀な人材の流出や採用難といった深刻な人材不足に直面する恐れもあります

 

3.職員を守るため、医療機関・クリニックとして行うべき対応策

ペイハラによる損害賠償リスクを回避し、職員が安心して働ける環境を作るためには、クリニックとして以下のような行動をとる必要があります。

(1)基本方針の策定と周知

ペイハラから職員を守るためには、「暴言・暴力や理不尽な要求等の悪質なクレームには毅然とした対応をとる」という基本方針を策定し、当該基本方針を院内掲示等で職員及び患者に周知します。

これにより、ペイハラが行われること自体を抑制できるほか、職員に対しても「クリニックが守ってくれる」という安心感を与えることができます。

 

(2)相談・報告体制の整備と事後の迅速な対応

ペイハラ被害から職員を守るためには、現場でトラブルが発生した場合に、担当者ひとりで抱え込まず、直ちに院長や責任者に報告・相談できる体制を整備することも重要です。

また、ペイハラによる被害が生じた可能性がある場合には、事実関係を迅速かつ正確に確認し、速やかに被害を受けた職員への配慮措置を行うことが必要です。言った・言わないといったトラブルを防ぎ、後日の法的措置に備えるため、録音や詳細な記録(いつ、誰が、どのような要求・暴言をしたか)を残すよう徹底することも必要となります。

 

(3)マニュアルの策定

ペイハラが発生した場合には、職員の安全等の確保のため、即座に対応することが求められます。即座の対応を行うためには、あらかじめ対応方法や手続きをまとめたマニュアルを策定することも有効です。

 

4.ペイハラ問題について千瑞穂法律事務所ができること

以上がペイハラに対して医療機関として取るべき対応となります。しかし、日々の診療でお忙しい院長先生をはじめとする全職員が、激高する患者に直接対応を続けるのは多大な精神的負担を伴います。

千瑞穂法律事務所では、使用者側の労働法務を中心分野としており、現在、約100社の企業様と顧問契約を締結しているところ、医療機関におけるペイハラ問題について、以下のようなサポートを行っております。

(1)弁護士によるペイハラ該当性の判断

ペイハラに関する問題で非常に悩ましいのが、医療機関として行われた具体的な行為がペイハラに該当するかという点です。仮に患者からの要求が正当な要求であったにもかかわらず、ペイハラと判断して適切に対応しなければ、患者の不満を増幅させ、事態が泥沼化しかねません。

千瑞穂法律事務所では、弁護士目線から患者の具体的行為がペイハラに該当するかを判断し、適切な対応策をアドバイスいたします。

 

(2)弁護士による窓口対応

クリニックなどの医療機関が適切に対応したにもかかわらず、事態が収まらない場合には、弁護士がクリニックの代理人として窓口対応を行うことができます。

例えば、千瑞穂法律事務所から患者に対し、「今後の連絡・要求はすべて当事務所宛に行うこと」という内容の書面や、場合によってはこれ以上の対応を打ち切るという内容の書面を送付いたします。

これにより、現場の職員は理不尽な電話や面会から解放され、本来の業務に専念できます。

 

(3)ペイハラ対応マニュアル作成サポート

クリニックの基本方針や、職員がペイハラを受けた場合にどのように対応するべきかの対応マニュアルの策定をサポートいたします。

 

(4)損害賠償請求・刑事告訴のサポート

ペイハラにより暴行や器物損壊、度を越えた名誉毀損などがあった場合には、クリニックや被害職員の代理人として、当該患者に対する損害賠償請求や、警察への被害届提出・刑事告訴をサポートします。

 

5.弁護士費用について

弁護士費用は一般的にそれにより生じる経済的利益(会社に生じた損害等)によって個別に決定されます。

当事務所では、事案ごとの個別依頼のほか、継続的なサポートを可能にする顧問契約による対応も承っております。詳しくは、以下のページをご確認ください。

https://kigyo-law.net/komon/#i3

 

6.よくあるご質問

前述のとおり、ペイハラを放置することは院長先生をはじめとする全職員の心身に多大なストレスを生じさせるのみならず、優秀な人材の流出等の深刻なリスクが生じます。

以下では当事務所によく寄せられる質問をまとめましたので、まずは貴院の状況と照らし合わせてみてください。

Q1 悪質な患者に対し診療を拒否することは可能でしょうか。

A  貴院に生じている迷惑行為の態様から、診療の基礎となる信頼関係がなくなっている等の場合には診療拒否が可能です。もっとも、応召義務(医師法19条1項)との関係上、診療を拒否するには慎重な判断が必要です。当事務所では、後々の法的トラブルを避けるためのアドバイスや書面作成のサポートを行っております。

 

Q2 SNSやGoogle Map上に事実無根の口コミを書かれましたが、これも相談できますか。

A  こちらについても対応可能です。貴院の状況をお伺いし、投稿の削除や損害賠償請求など適切な手段をアドバイスいたします。

 

Q3 顧問契約を結ぶと具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

A  トラブルに対し迅速に対応できることが最大のメリットです。また、院内のポスター等に「顧問弁護士と連携して厳正に対処します」と記載することで、ペイハラの抑止力となるほか、従業員にも安心感を与えることができます。

 

Q4 相談の流れはどのような流れで行われますか。

A  ご相談の流れは①お問い合わせ→②法律相談→➂見積もり→④依頼という流れとなります。お問い合わせいただければ担当者から当日~1営業日以内に連絡させていただきます。急ぎの相談の場合、お電話でお問い合わせください。

 

7.ペイハラに関するお悩みは広島の千瑞穂法律事務所にご相談ください。

ペイハラにはクリニックとして適切に対処しなければ、数千万という賠償金を負う可能性があるばかりか、優秀な人材の流出や採用難といった深刻な人材不足にも発展してしまう可能性があります。

千瑞穂法律事務所は、使用者側の労働法務を中心分野としており、現在、約100社の企業様と顧問契約を締結しております。当事務所では、使用者側の弁護士として、企業の社長や人事担当者様が抱える悩みに寄り添い、全面的にサポートしていきます。

また、千瑞穂法律事務所には、弁護士や約36年という長期にわたって裁判官を務めていた弁護士もおり、裁判官の視点も踏まえた解決方法の提示をすることも可能です。

「今のクレーム対応マニュアルで法的に問題ないか」「現在、対応に苦慮している患者がいる」といったお悩みを抱えるクリニック様は、お気軽に千瑞穂法律事務所にご相談ください。