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【お客様の声】株式会社共和保険サービス様

【お客様の声】株式会社共和保険サービス様

会長瀬川光俊様(写真右から二番目)にインタビューさせていただきました。

1.事業内容について

御社の事業内容について教えてください。

弊社は広島信用金庫の関連会社の保険代理店です。
保険という方法を通じて、広島信用金庫のお取引先さまの事業継続やリスク対応を図ることであり、広島信用金庫のお取引先さまを守っていく、ということが事業内容です。

企業のお客様の方が多いのでしょうか?

そうですね、当初は広島信用金庫の職員OBの職員が中心となって、個人の住宅ローンや火災保険など、広島信用金庫の職員向けの住宅ローンや自動車保険などを中心に取り扱っておりました。しかし、12~13年くらい前から新しく弊社プロパー社員を採用し始め、本格的な保険代理店としての業務のノウハウを蓄積しています。

そのうえで、弊社は企業のお客様だけではなく、個人のお客様も多くいらっしゃいますので、広島信用金庫の各支店を担当する第1~3営業部と、個人を中心として担当する第4営業部という営業部制を採用し、対応しています。

弊社は、以前は社員がそれぞれ法人担当、個人担当に分かれて個々人の営業成績が評価されるシステムだったのですが、体制を変更し重層化しました。具体的には、経験豊富なリーダー社員は、大型店に配置し管理店舗数を少なめにする代わりに、OJTによる部下指導を行うと共に部下のマネジメント能力を向上させるようにしました。以前の体制では、自分の営業成績のみに注力していた社員が、部下のマネジメントを頑張ってくれるようになり、組織のレベルアップを実感しています。

そのような体制を作られたのは何か目的がおありだったのでしょうか。

そうですね、やはり自分のことだけを考えていたら、レベルも上がらないし、一匹狼ばかりがたくさん増えていって、組織としての生産性、組織のレベルアップというのは図れない。また、保険業界というのはどうしても一匹狼になっていく傾向が強いのですが、そうなってくると自分の欲ばかりが出てきてしまい、お客様のためにならないと思っています。弊社のパーパスは、広島信用金庫のお取引先さまをさまざまなリスクから守っていくということですので、そこに見合った体制づくりであるとか、考え方であるとか、理念に非常に重きを置いています。個人の成績だけ上げればいい、売上(手数料)だけ稼げばいいっていうことでやっていると、どんなビジネスでも、行き詰まってくるんですよね。欲ばかりに振り回されてしまって。

繰り返しになりますが、弊社の使命は広島信用金庫のお取引先さまの事業継続やリスク対応を図ることにありますので、同業他社とは基本的な理念の違い、方向性の違いがあると考えています。弊社は、個人の成績や利益を意識した商品を勧めるのではなく、お客様に合う商品を提案していくというのをとても大切にしています。そのため、目標設定も成績評価も、手数料ではなく商品の保険料をベースとしています。
ここが弊社の一番の強みだと思いますね。

職種は違いますが、弁護士も個人のスキル向上ばかりに注力するのではなく、組織を作っていくことがお客様にとってより良いのではないかと考えています。

僕ら経営者というのは、目指す方向性、ベクトルだけはきちっと示して、その中でスキルの向上なり、競争原理が働くようにすることが良いのではないかと思います。
大切なのはやはり理念なんだろうなと実感しています。

企業はどうしても企業利益を優先してしまいがちで、そればかりになると、どんどん目先の利益ばかり重視して、一番大事なところを間違えるんですよね。
だから、何回も何回も弊社の理念や一番大事にしているところを言い続けなければいけないと考えています。

組織を作っていく理由や大事にされていること、私たち自身、大変勉強になりました。そのような観点から会社の体制も変えられてきたのですね。

そうですね、弊社の使命を踏まえて、組織を変えてきましたし、社内のシステムも変えました。
顧客管理システムを導入し、そこで情報の共有ができるようにしました。

その結果、各社員がどのような商談を行っているのかなどを他の社員も閲覧、勉強できるため、組織としてレベルアップを図ることができています。また、タブレット入力にしたことで、帰社後でなくても日中の空き時間で入力可能なため効率化も図れてきたと思います。

お客様のためにもなるし、成約にもつながるということは大きなメリットですね。

みんなが見ることができる状態にすることは重要と思います。ノウハウを自分だけのものにしていると個人での存在感が出て、個人に「情報」や「仕事」がついてしまいますが、そのノウハウがオープンで出る状態にしておくと共有化され、それが、ひいてはお客様や組織全体、各社員のためになっていくのだと思います。

組織化によって、一人が2の仕事をしようではなく、チームとして10の仕事をしようという目線になりそうですね。

部毎に、今月今期どうしていくか、それぞれ自分たちの戦略をよく組んでいるし、反省点を踏まえて、今度はこういうことをやっていこうと考えてくれています。そして、横での共有化が図れています。

組織として、「部下の心配をする」、「チームでの生産性やスキルを上げる」というところを重視してきたのですが、社員がよく理解してくれていると思います。

2 瀬川会長のご経歴

会長のご経歴を教えていただけますか。

昭和55年に広島信用金庫に入庫し、平成9年に本店営業部営業課長、平成12年4月に古市・川内支店支店長、平成14年10月に宇品支店支店長、平成18年12月に西部支店・草津支店支店長(部長待遇)となりました。平成22年6月からは常勤理事として勤務し、平成30年6月に弊社の社長、昨年6月に弊社会長に就任しています。広島信用金庫時代は合計17回も異動がありました。

会長がこれまで広島信用金庫様や御社で勤務されている中で、一番印象に残ったお仕事や、やりがいを感じたお仕事を教えていただけますか。

平成4年の営業推進部時代のことですが、女子渉外を作っていくことが大変でしたね。男性の営業職も女性の営業職も「営業」という職種は同じですが、基本的には“色”が違っていて、どっちがいいどっちが悪いではなくて、これこそ二刀流なんだと思うんです。

男性の営業は狩猟型営業で、無理もきくし短期間でどんどん刈り取っていく営業の“色”であり、他方、女性の営業は農耕型で、丁寧に、お客様との信頼関係を徐々に積み上げていく地道な営業の“色”だと思います。

当時は、支店目標数字は当然ながら、半年ごとであり“営業”=“男性”の時代ですから、支店に配属するときに女性の営業に対して前向きではない雰囲気もありました。
ただ、農耕型営業の“色”っていうのは、やはり強いんですよね。『信用金庫の営業』として絶対に残しておかないといけない“強みの営業色”だと思います。

また、今は、当時女性渉外として活躍されていた方が、例えば広島信用金庫資産運用の窓口やMA(マネーアドバイザー)などとして活躍の場を広げています。
やはりお客様の対応もできるし、知識も持っているということで、当時の女性渉外を卒業した職員が色々な場で活躍するようになりました。広島信用金庫は比較的早く女性営業をやりだしたんですよね。
長期人事戦略をもっていたのだと思います。

日本でもまだまだ女性の営業職は少なかった時代ですよね。

大手金融機関も全然女性の営業職を入れていなくて、入れていたとしても年金など限られた業務だったと思います。広島信用金庫がフルバンキングの営業職として女性の方に活躍していってもらったのは、先進的だったと思います。そこで育った方の中には、支店長になられた人もおられ、私としても非常に嬉しく思っています。

3.株式会社共和保険サービスで力を入れておられる事業

今、御社でどのような業務に力を入れておられるのか教えてください。

お取引先さまである法人のリスクマネージメントについては、常に意識しています。法人が事業継続するために必要な業務災害保険については訪問時に必ず確認することにしていますし、内容の充実にも力をいれています。これは損害保険の部分ですね。

もう一つは、経営者に向けてのリスク補償ですね。特に今弊社は、生命保険分野、ここに力を入れています。生命保険を売っていくには、かなりの能力、スキルがいります。

損害保険、火災保険とか自動車保険は、各社保険料に差があるため、価格の低い保険会社を提案できます。要するに、同じ補償内容で安い保険だったら成約率は高くなります。

他方、人の保険になってくると同じようにはいきません。損害保険は、総務課長、総務部長等担当者が窓口になるんですが、役員保険とか、生命保険というのは経営者のための保険なので、経営者と直接話をしなくちゃいけないんですよね。そうすると、業界の話であるとか、経営者の考え方であるとか、引き出しが多くないと、なかなか相手にもされない。ニーズの把握も含めて、非常に難易度が高いんですよ。

弊社では、こうした保険商品も必要と思われる方にしっかりと提案できるよう注力しているところです。

ただ、こうしたスキルの習得には時間がかかります。中小企業のオーナーは、非常にお忙しいですし、人を見抜く力がおありなので、だめだなと思ったら話もしてもらえません。営業担当者が『その会社の事業内容や経営者がどんな経営課題をお考えなのか』等に興味を持たず、商品のことばかり売ろうとすると、まず、相手にされなくなってしまいます。そうなると、必要だと思われる商品についても成約できないということになってしまいます。

社長が経営されていくなかでどこを不安に思ってらっしゃるかというニーズが分かっていないのですから。

しみじみと弁護士にも通じるお話だなと思います。しっかりと相手の立場に立ち、その方のために何ができるかを考えることを徹底されておられるということに感銘を受けました。

損害保険は価格で売れるけど、第一分野は価格では売れない、それぞれの会社や社長の考え方に立ったうえで、何が必要かを真剣に考えていく必要があるのだと思います。

そのような社員の教育について、何か意識されていることはあるのでしょうか。

そうですね、勉強をする機会はできるだけ与えたいと思っています。色々な保険会社のセミナー受講や本なども用意しています。財務も教えたりもするんですけど、やっぱり自分で積極的に学ぼうとする人間と、勉強しない人というのは、ものすごく差が出てきます。

弊社としては、多くの社員に積極的に学んでいってもらいたいと思っていますし、先ほど述べたように顧客管理システムの活用により他の社員の成功例なども吸収していってもらいたいと思います。

4.加藤弁護士の業務内容・依頼内容

加藤弁護士が御社の社外取締役として関与させていただいていますが、どのような関わりを持たせていただいているか教えていただけないでしょうか。

加藤先生には、平成25年6月に弊社の社外取締役に就任いただき、3か月に1度取締役会にご出席いただくほか株主総会にも出席いただいています。取締役会では、重要事項の報告事項含めて、決議事項の審議をお願いしています。

その他としては、弊社の契約書類や規程等を全体的にチェックしていただいています。

また、労務とか個別に発生する事象も相談しております。何かが問題になる前に相談をし、手を打てているので、非常にありがたく、お世話になっています。密接な関係ですね。

5.弁護士が社外取締役に就任することのメリット

弁護士が社外取締役に就任することの意義、メリットを感じられているところがあれば教えてください。

その点についてはメリットしかないですね。やはり、コンプラ含めて、我々の業務というのはあくまで法律がベースに動いていることなので、その点をキチンとおさえていただけるというのは、非常にありがたいですね。
やはり今こういうご時世なので、労務を含めてしっかりとした対応ができるというのは、非常に安心感があります。

法律家の目線というのは、規程ひとつにしても、全然方向が違うんですよね、切り口が。それは感じます。
例えばですが、我々の場合、契約書や規程については雛形があってそれとどう異なるかといった観点でしか確認できないことが多いです。しかし、加藤先生は、事象、トラブルが起こった時にこの規程でどこまで通用するのかとか、このままだと問題になるかもしれないといった、先読みの目線から見られるので、それは弊社にとってとてもありがたいですね。

全くふれていない切り口で見てもらえること、ここで事象が起こった時にどういう対応ができるかというところを先読みして検討してもらえるというのは大変助かっています。

あとはやはり、読むのが早い!僕らでは想像がつかない速さで検討してもらっています。事前に渡したわけではないもの、けっこうなボリュームのものをバーッと見て、言われますからね。早い。あれはすごいですね。リーガルチェックも早い。さすがだなと思いますね。

その他、加藤弁護士がこれまでいろいろと前から関与させていただいている中で、印象に残っているエピソードなどがありましたら教えていただけないでしょうか。

それは、広島信用金庫の業務の関係で中国に一緒に行ったときの話ですね。当時、僕らが相手が話していることに笑顔で「はいはい」って言っていたら、加藤先生に途中で「このままいったら大きなことになりますよ」といったアドバイスをもらったことがあって、「えー!」と驚きました。それが印象的ですね。

あの時は瀬川会長が赤絨毯の上を歩かれていましたよね。

そうそう、「え、何ここ」っていうような。現地の重鎮の方も来ていて。カメラで撮影されて、報道されてね。一緒に白酒というアルコール度数の高いお酒をかなり飲んだことも懐かしいです。

加藤が長いお付き合いをさせていただき、ありがとうございます。本日は貴重なお時間をありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

株式会社共和保険サービス様、インタビューにご協力いただきましてありがとうございました